もう傷つくことなんてしなかった。


ってのはさすがに嘘にはなるが。


あー、やっぱりね。


って納得のほうが強かった。



「真宮くんやっぱり彼女いたんですねっ」


「そう、なんだ…」


「七瀬先輩は葉山さんがいますもんねっ」



葉山さんとはそんなんじゃないんだけどね。…そうだ、葉山さん!!


わたしは立ち上がり隣の部署へと向かう。



「え?な、七瀬先輩!?」



小野ちゃんの声は今のわたしの耳には届かなかった。


途中、琴音と会い、「どこ行くの?」なんて聞かれたけど返事はしなかった。