「ったく、何をしているんだ」
不機嫌そうに携帯を置いた遥。
どうやら萌夏ちゃんと連絡がつかないらしい。
よほどのことがなければ仕事中に連絡をすることのないおばさまもわざわざ電話してくるくらいだから、みんなで心配しているってことだろう。
「帰った方がよくありませんか?」
「ああ」
返事はするものの腰を上げる様子がない。
たまたま打ち合わせで同席していた社長も気にはしていたけれど、会食の時間が迫っていて部屋を出て行ってしまった。
この後急ぎの仕事は入っていない遥は、このまま帰宅することもできる。
「おばさまも随分心配そうでしたし」
遥が帰ってあげるのが一番いいと思う。
遥だってわかっているはずなのに・・・動く気配はない。
「帰らないんですか?」
デスクの前まで行って見下ろした。
「まだ詰めておきたい仕事があるんだ」
「それは今しなければいけないことですか?」
「あぁ?」
ギロリと睨む遥。
でもね、多少睨まれたからって私は怯まない。
遥なんてまだ学生服を着ていた時から知っていて弟みたいな存在。凄まれたって怖くはない。
大体、子持ちのアラサー女をなめるんじゃないわよ。
「今は萌夏ちゃんの所在を確認するのが先決だと思いますが?」
「礼、お前・・」
何か言い返したそうに口を開いたものの、遥は黙ってしまった。
不機嫌そうに携帯を置いた遥。
どうやら萌夏ちゃんと連絡がつかないらしい。
よほどのことがなければ仕事中に連絡をすることのないおばさまもわざわざ電話してくるくらいだから、みんなで心配しているってことだろう。
「帰った方がよくありませんか?」
「ああ」
返事はするものの腰を上げる様子がない。
たまたま打ち合わせで同席していた社長も気にはしていたけれど、会食の時間が迫っていて部屋を出て行ってしまった。
この後急ぎの仕事は入っていない遥は、このまま帰宅することもできる。
「おばさまも随分心配そうでしたし」
遥が帰ってあげるのが一番いいと思う。
遥だってわかっているはずなのに・・・動く気配はない。
「帰らないんですか?」
デスクの前まで行って見下ろした。
「まだ詰めておきたい仕事があるんだ」
「それは今しなければいけないことですか?」
「あぁ?」
ギロリと睨む遥。
でもね、多少睨まれたからって私は怯まない。
遥なんてまだ学生服を着ていた時から知っていて弟みたいな存在。凄まれたって怖くはない。
大体、子持ちのアラサー女をなめるんじゃないわよ。
「今は萌夏ちゃんの所在を確認するのが先決だと思いますが?」
「礼、お前・・」
何か言い返したそうに口を開いたものの、遥は黙ってしまった。