「そう。自分の意識だけが時空を移動し、過去や未来の自分の身体にその意識が乗り移る。それがタイムリープ。……あなたにはタイムリープをしてもらう。
「……は? え、ちょ、は?」
タイムリープしてもらいたい? こいつ、何言ってんだ?
ファンタジーの世界に影響されすぎだろ。
現実世界で、そんなこと……。
ありえないとわかっていても、ミクルの真剣な表情につい引き込まれてしまう。
「ありえなくないの、だって私はタイムスリップしたんだから」
「え……はぁ?」
タイムスリップっていうのは……知っている。
「……過去や未来に移動するって、意味だったか?」
「そう、……私は未来から、過去……つまり現代にタイムスリップをしたの」
「は、はぁ⁉」
ありえない言葉に、ぎょっと目を見開く。
こいつ……俺の事をからかってるのか?
そんな戯言に騙されるとでも……?


