「あらかじめ知っていたら、何とかなったのにとか、思っているの? 馬鹿なの、頭の中お花畑なの?」
「っ何とかなるかはわからないけど……でも、俺にでもできることがあるなら、何とかしたかったって……っそう思うのは普通の事だろ⁉」
「呆れた……世の中はそんなに甘くないし、運命っているのは、あなたの努力一つで簡単に変えられるものじゃない」
淡々と話すミクルの言葉は冷たいようで、……でも事実で。
それでも、俺は止まれなかった。
「穂希は……俺の大事な幼馴染なんだ。意味ないってわかってる、今さらこんな事いうなんて、身勝手だなんて、突起にわかってるんだよ! でも、っでも俺は……穂希には生きていてほしかった。穂希を死なせないためになら、なんだって差し出せるって、なんでもできるって、思うことすらダメなのかよ⁉」
「大事な『幼馴染』、ねぇ」
ミクルは小さく呟くと、まつげを伏せた。


