朝、玄関のドアを開けたとき、穂希がいないこと。 放課後、カバンを持って駆け寄ってくる穂希が、いないこと。 そんな些細な違和感が日々募っていて。 それを感じるたびに、穂希のk十を主出してしまう。 ……そんな俺が、本当に穂希の事を忘れることが出来るんだろうか。 ……こんなにも、穂希の事を、思っているのに。 忘れなければ、いけないのだろうか。 自分にそう、問いかけて。 唇を噛み締めた。