それから、何かを思いついたようにこちらに向き直り、ふっと口元をほころばせた。
電灯に照らされた猫目は緑がかった茶色に染まっていて、神秘的な様子につい目を引き付けられてしまう。
「私の名前は……ミクル。私は占い師をしているんだけど」
「は?」
「え?」
突如として自分語りをし始めた彼女……ミクルに、俺と穂希が二人そろって目を丸くするも、ミクルはこちらには一瞥もくれず、話を続ける。
「私はその人の未来を夢で見るタイプの占い師なの」
どんなタイプだよ。
「今回あなた達の未来を見たから、一応伝えておこうと思って」
「は、はあ……」
穂希が戸惑いの声を漏らして、俺をちらりと見てくる。
何言ってんのこの子……? とでも言いたげなその視線に俺はとりあえず話を聞こうと促した。


