ゼェハァゼェハァと
荒くなった息を
必死に整える
そして日向と顔を
見合わせるとなんだか
おかしくなって二人で笑った。
「二人とも最高な悲鳴をありがとう。」
すると中から薔薇ちゃんが
血まみれの白い着物を
着たまま現れた。
「薔薇ちゃん!!」
「いや、あれアンタだったの!マジビビったわ!」
日向が驚いた様子で
薔薇ちゃんを指差す。
「ええ、私よ。女優の才能あるかしら?ふふふ」
なんて可愛らしく
微笑む薔薇ちゃん。
「迫真の演技でした!」
私が親指を立てると
薔薇ちゃんはまた笑って
「ありがとう」と言った。

