BLOOD VAMPIRE




「え~、日向…。本当に入るの?」



「文化祭デートにはつきもんだろ?」



そうやって笑うのずるいよね。
なによりデートという単語に
私の胸は高鳴ったーーーーー。



結局、二人で
お化け屋敷に
入ることになり



「ひ、日向ぁ~。そこにいる?ちゃんといるよね?」



早くも半べそをかいていた。



「大丈夫!ちゃんといるって!」



暗くてよく見えない
怖すぎて足がガクガク震える



ガタッ


「いやっ」


急な物音に思わず
小さな悲鳴が出る。


するとーーーーーーー



ギュッ


日向が私の手を握った。



「手…繋いでりゃ、怖くないだろ?」



「あ…ありがとう」



私は日向の手を握り返した。


日向の手…大きくて
ゴツゴツしてる…。


やっぱり日向も男なんだな…
そう意識した瞬間


ドキドキと心拍数が
加速し始めたーーーーー。



私…日向のこと
好きなのかな…?