「で、早速…契約をしたいのですが…貴女の血を私に……」



「ちょっと待て!」



ろくでもないことを
ベラベラと喋りだした
レイの言葉を遮って



「なんか人違いじゃないですか?家には、執事を雇うようなお金はないし………それに見るからに怪しいお兄さんが、私にはとても執事には見えない」




必死にそんなわけないと
説明をする。




服装は執事みたいに
黒ずくめだけど。
世の中、変質者だって
基本的黒ずくめが多い




「執事?まあ、そうなりますね………別に、お金など要りません……女王様のご命令ですから」




「いや、だからその女王様って誰!?」




「さっきあの少年が言ってたbloodvampire。それが私の所属する組織でございます」



bloodvampire?
一体なんなのそれは?



「bloodvampireってなんなの!?」



相変わらずニコニコ笑うレイを
睨み付けながら



でも、その組織とやらが
気になるのも事実で………



私の質問にレイは
笑うのをやめ真剣な顔で



「bloodvampireは世に生息するヴァンパイアの中で資格を持ったものが集うヴァンパイアの王宮。王宮には、代々続く歴代の王や女王がいて、王宮…………つまり組織の一体を管理しているのです。」



そう言った……………