「だ、誰だ!!その変な男は!?」



私を拘束していた男達が
私を離し怯えながら
後ずさりをする。



「うちの大事なお嬢様に傷を負わせるとは良い度胸ですね…。その足と腕を引きちぎって切り刻んで食べさせてあげましょうか?」



「ひぃぃぃっ!!!!!」



男達は半べそを
かきながら逃げて行った。



「レイ…。」



「何でしょうか?お嬢様。」



ニコニコ笑顔のレイに
私は精一杯の溜息をつく。



「あんた、そのグロッキーな発想は一体どこから出てくんの?食欲失せる。」



「おやおや、知りませんでしたか?これが私です。全て本気ですよ?」



ぶるぶるぶるっ


なんて恐ろしい子!!!



「それよりほら、早く帰りましょう。莉央斗様が夕食を待っていらっしゃいますよ?」



「そうだった!!莉央斗が…………って今何て?」



「ですから莉央斗様が夕食を待っていらっしゃいますから、早くご帰宅をと。」



なぜ…
何故…


私に弟(莉央斗)がいると
知っているの!?


名前まで!!
私、言った覚えない!!



「莉々華様の事でしたら何でも知ってらっしゃいますよ?契約したのですから執事の仕事もさせていただきますね。」



「気持ち悪っ!!怖いわ!!ってかそれってまさか………」



「ええ。今日から佐伯家に執事として住まわせていただきます。因みに御両親には了承済みですので…あ、それからお嬢様には拒否権ございませんので悪しからず…」



何て事だ………。
厄日だ!!
私のビューティフルライフが!!



神様!!どうかお助けを!!