レイが鎌を降りあげる。



「ダメよレイ!!彼は私の大切な親友の彼氏なの!!傷つけたりしないで!!」



「はぁ、貴女はどこまでお人好しなんですか?」



「今はちょっとおかしくなってるだけなのよ!話せばきっと…」



「無駄だよ…」


冷酷な瞳に低い声で
呟くレイーーーーーー



無駄って…
そんなのやってみなきゃ
わからないじゃない…



思い切り鎌を振り下ろして
次々と攻撃を繰り出していく



聖くんの手にもいつの間にか
武器みたいな物が握られていた…




「簡単に殺られるほど俺は弱くないよ?俺はミリシアNo.13だからね。その辺の雑魚どもとは訳が違う」




ミリシア?
何それ?聖くんおかしいよ。
ねえ、その武器は何?
どこから出したの?



嫌な予感が頭を過る
まさか…もしかして…



「貴女が思った通りですよ。彼は、ヴァンパイアだーーーーーーー」




そんな…
嘘だと言ってよ!!
聖くんがヴァンパイア?
どうして?何で?



何も言えずに口を閉ざす私



無表情でレイが
呪文を唱え始めると
鎌いっぱいに青白い光が
充満していく………



まるでそれは夢を
見ているみたいな感覚で



青白い光が高速で
いくつもいくつも
聖くん目掛けて
突進してくる




それを交わすのに
必死なのか聖くんは
私を途中で突き放したーーー



「きゃっ」



しっかりとレイに受け止められて
幸い怪我はしなかったが…



そんな私に追い打ちを
かけるように



「もう一度だけ言いますから良く考えて………私と契約しますか?」



そう言ったーーーーーーーー