BLOOD VAMPIRE




熱い指導を受けて
ひたすら練習を繰り返して



今日ついに
コンクールが訪れた。




「ヤバイ…ヤバイ。緊張する」



震える手を一生懸命
押さえていると



「リリカ!一緒に頑張ろうな!」



日向が笑顔で
私の肩をポンポンと叩く



その隣でレイが



「客席から見守ってるから…」



笑顔を見せる。



あの日気づいてしまった
自分の気持ち



レイが私に笑い
かけるたび



私の胸はうるさいほど
高鳴る……



彼の笑顔、言葉で
私は元気になれる。



いつの間にか
手の震えが治まり



「うん!二人ともありがとう!」



2人に笑顔で礼を言って
舞台に足を踏み入れたーーー。