「離して…日向。」



「リリカ?」



「ごめん日向…。日向の事は好きだけど…それは恋愛感情じゃない。私は日向のこと幼馴染にしか見れない…」



文化祭で彼に感じた
ドキドキは



日向を好きだからじゃない。
慣れないことに心が
びっくりしただけだ。



だってほら…
レイに感じる
ドキドキとは



全然違うもの…



私を抱きしめる
日向の力が緩む


それを見逃さなかったレイは
一瞬にして私を自分の
方へと引き寄せた。



ドキンドキン…



「お嬢様、チャイムが鳴ってしまいますよ?」



そう言ってにっこり笑い
私の手を引いて歩き出す。



そんな彼の仕草に
私の鼓動は高鳴るばかり。



もう認めてしまおう…
私…レイが本当に大好き。



屋上を出る途中
後ろを振り返って
日向を見る



太陽の日差しで
隠れて見えなかったけど



日向は一体
どんな顔をしていたの
だろうーーーーーー?