とにかく家を飛び出して、楓のいるところまで走った



男の腕の中で力なく目を閉じ横たわっている彼女を見て、頭が真っ白になる



『お前っ……!』



そう言って男を殴りまくり、楓を俺の腕の中へと収める




男は怯えた顔をしながら逃げていった



『楓……!楓……!』



揺するけど、彼女は起きる気配がしない



ちゃんと脈はある、それなのに、怖くて、俺の心臓がドクドクなっている



『今日は楓の母さんいない日だよな』



前、楓が言っていた



お母さんが土曜はいないって



俺の親も今日はいなし、俺の家でいっか