「3人は死の待ち受けが表示されてたって……」

「知ってる、けどそんなの、待ち受けなんかで死ぬ訳ないでしょ?イケは誰かに殺されたんだよ」

俺が言い切る前に、渋谷景は言った。

「……イケ……?」

「景はここで死んだ池谷の親友なんだよ、景は池谷美保のこと、イケって呼んでるんだ」

ばつが悪そうに堀口俊彦は言って渋谷景の肩を支えた。

「死ぬ訳ない、死ぬ訳ないっ、あんなもので、あんなので!!」

堀口俊彦の胸の中で、渋谷景は小刻みに震えていた。

「イケは何も悪くない、被害者だよ、エリだって、こんな、こんなこと、ありえない……!」

イケ……? エリ……?

何かが繋がった。

池谷美保……山岸絵里子……?

「渋谷さん、山岸絵里子って子知って……ませんか」

俺はイコールで結ばれそうな答えに

まるで恋でもしたかのようにドキドキしていた。

「二条西高校の、特進クラスの山岸絵里子です」

俺はムーントピックの中を徘徊するのをやめて

他校の2人を懐中電灯で照らした。

堀口俊彦は、誰だそれ?という顔だった。

「君、エリの、友達……?」

「クラスメイトです」

「エリは、私の中学の後輩よ」

一呼吸して、渋谷景は続けた。

「イケは誰かにここで殺されて……それからエリにあれが表示されたのね。それから私にも……でも、大丈夫よ。だって、こんなので、死ぬわけないもん。」

表示されてるんだ。

死の待ち受け

この人にも……