今日はゆっくり寝よう。

疲れが溜まってきている体を休ませてやらねば。

俺は駅から出ると、まっすぐに家へと向かった。


家に帰るとカバンをカウンターに置く。

敦子に無事帰ったことをメールで伝えて、ケータイをソファーに放り投げる。


リビングの真ん中で青白く水槽が輝いていた。

光に吸い寄せられるようにして俺は水槽を覗いた。

魚たちは皆元気よく勝手気ままに泳ぎ回っている。


深い蒼と水槽の中の緑に癒されて、少しだけ動き回る気力が戻る。

螺旋階段を昇り、リビングにタオルケットを引っ張ってきて、そのままソファーに横になった。



視界の端で、留守電が点滅しているのが見えた。

母親だろうか……



だが、そんなことどうでもよくなるくらい

眠くなり、瞼が降りてきた。


今日は疲れた……


最後にそんなことを考えて、今日一日の脳の回転は止まった。