だんだん激しくなってきた雨。 こんな雨の中、傘さしてないのって私ぐらい? 人とすれ違うたび、冷たい目で見られる。 ━ガクッ 「いった……」 視線を下に向けると、履き潰れたヒール。 「ははっ……」 …もうなんか、ここまで来ちゃうと笑える。 立ち上がる気力もなく、しばらくその場に座り込んでいた。 「……?」 突然、雨が止んだ? と思って上を見上げると、そこには昨日会った派手なホストが立っていた。