「ぱぱぁ~」

「ぱぱ~!」


元気の良い声で叫ぶように言いながら、僕のお腹の上に乗っかってきた小さな子。

それも二人だ。
さすがに僕でも、この重さはキツくなってきた。


「おはよう」


今日はこの子たちの方が起きるのが早かったようだ。


「おは!」

「おはよぉ」


同じ顔……いや、似ている顔と声。そして、違う言い癖。

全部ひっくるめて、愛しい存在。


「ルアと、ルマ」


それぞれの目を見て名前を呼ぶ。
二人の顔に笑顔が咲いた。


「ルアは元気でーす!」


小さな手をあげて、お腹の上でぴょんぴょんしながら言った。


「ルマもぉ~」


ルアの震動で揺れながらルマは言った。
(一番揺れているのは僕だが…)


「ぼく…パパも元気です」


つい癖が出るところだった。
パパらしくしないとな。


「ままにあいさつ~!」

「あいさつぅ~おきろ~」