田舎から都会に高校進学のために上京した。もちろん反対されたが押し切った。

「親父のやつ進学を条件に親戚の講師バイトなんて入れやがってしかも住み込みなんて。」

とまぁ、愚痴はこぼしつつ親戚の家へ向かった。親戚とは言ってもいとこに近い。
自己紹介がまだだった、俺の名前は牧崎神夜(まきさきしんや)

「ってか、駅に迎えに来るはずじゃ?まあ、和恵おばさん忘れがちだから忘れたんだろうな。」

歩いていると後ろから声をかけられ後ろを振り向くと香澄だった。

「久しぶり神夜。こっちに進学って聞いてるけど?」

「そうだよ、志木高に進学するために上京してきたから。」

「そうなんだ、それでこっち来る前に好きな子とかできた?」

「いや、いないな。彼女いたら上京しないし。」

「そ、そうなんだ。じゃあ、先生よろしくお願いします。」

話しながら歩いていると目的地に着いていた。

「妹達と母さんはすぐ帰ってくるから。中で待ってて。」