出会いの“キセキ”


「ミアビちゃん!!!!」

ギュっ……

私はカズキさんに抱きしめられた。

「落ち着いてっ!!」

声が出なくなった私…。
けど、体は振るえ続けている。


「大丈夫だから…」

そう言いながら、抱きしめたまま、
何度も私の頭を撫でた。

段々体の震えもおさまってきた。

すると、一気に力が抜けて
涙がボロボロと出てきた。
私はカズキさんの服を濡らさないように
自分の体育着の袖で目を覆っていた。

「俺の体育着くらい…濡れたっていいから」

そう言い、私の手をよけて
強く抱きしめた。

「ごめん…ごめんな…」
そう言いながら私の気持ちを落ち着かせてくれた。