「ミアビん家に保険証取りに行って
病院行こう」
「病院!?大げさですよ…」
「いや。ミアビの腕、正気じゃねーぞ?」
「だから、大丈夫ですって!!!」
「俺は、
大丈夫じゃないから言ってんの!
ほら。行くぞっ」
そう言って私の手を握った。
「ちょっ…
カズキさん彼女いるじゃないですか」
「俺はミアビがいじめられんのが嫌で
付き合ったの。
本命はミアビなんだから、手ぐらい繋ぎたいよ」
私はその言葉と行動に、
対抗することはしなかった。…できなかった。
そしてゆっくり歩き始めた。
「最近どう?…」
「何が…?」
「学校とか…楽しい?」
楽しいわけないじゃん…。
カズキさんの質問に、少し腹が立った。
「別に普通ですよ
嫌がらせにも慣れてきたし」
「嫌がらせ!?楓から?」
「さぁ…?………」
それから沈黙のまま、家へ着いた。
私は保険証を取って、
キャミのロンTとショーパンに着替えた。
そして、カズキさんの待つ
外へ出た。

