出会いの“キセキ”


私はそれから毎日、
感情が抜けた植物人間のように
静かに生きていた。

度々起きる、
『靴をかくされる』

『靴棚に虫の死骸をおかれる』

『にらまれる』

という、3年生の楓さんの仲間たちからの
嫌がらせも
無関心だった。

どうでもよかった。



そんな日々が繰り返されて
いつの間にか1ヶ月以上たち、
7月半ばになっていた。

そして、明日からは夏休みだった。

けど、私は“全教科補修”という最悪な
成績だった。
…それもそうだろう……
家での宿題はしないし
授業もマジメに受けないし…

160人中18位だった成績は
1ヶ月で134位までおちた。


だから、夏休みスタートの1週間は毎日
登校となっていた。


次の日…
今日は英語の補修だった。

授業を聞いていないし
ノートをとってもいない私は
さっぱりついていけなかった。

「ミアビと………と………の10名は
来週も補修だ。」

先生にそういわれた。

私はため息をつきながら帰る支度をして
玄関へ行った。

すると、楓さんと女子2人が
立っていた。