出会いの“キセキ”


教室に戻ると…
少し緊張したけど、
みんな普通に接してくれた。

そんな優しさに胸をうたれて、
私はまた泣いてしまった。

「ミアビの泣き虫っ♪」

そう言って、泣きながらマイも
かけよってきてくれた。

本当に嬉しかった。


5時間目が終わり、休み時間終了のチャイムが鳴ると
みんな3Eに向かった。

「ミアビ。大丈夫だから」

ソウマに聞いたのか、マイも分かっていた。

3Eに入ると、パーティー状態だった。
机も全て廊下に出されていて、
教室の中ではお菓子やジュースが置いてあり
今風の音楽も流れていて
テレビには北斗団の練習、レク、運動会
の様子全てが繰り返し上映されていた。

『6時間目は楽しも~!!』

団長や幹部たちが言った。

そして、みんなでお礼を言ってから
自由行動となった。
自由って言っても教室内だけだけど…


「ミアビ…」

予想通り、前にはカズキさんがいた。

「話そ……」

私はうなずき、
カズキさんと一緒にベランダへ出た。

そして非常階段の所に座った。

「本当ごめん……」

何に関して謝っているのか、
謝ってどうなるのか、
私にはさっぱり分からなかった。

「カズキさんは…
どうしたいんですか?
てか、うちとどうなりたいんですか?」

今までたまっていたものが
出たかのように、
強めの口調になっていた。