出会いの“キセキ”


あれは…
去年の4月。

他の市との交流大会があった時のことだった。

私は、チームのキャプテンとして、
参加している全チームの男女のキャプテンに挨拶に行った。

そして…あるチームの男子に挨拶をした。
すると…
「ミアビちゃ~ん??」

「なんですか……」

「彼氏いんの~??」

「いるけど……それがなに」
私には当時、彼氏がいた。
同じ学校で同じクラスだった人。

「俺さ~、気に入っちゃった♪
そいつと別れて付き合って」

「嫌だし…」

「はぁ??」

そしてその男は私を誰もいないロッカルームに引っ張った。

「ちょっ!!何すんの!?これから試合なんだけど!!」

「じゃあ付き合ってよ」

「何でそうなんの!?やめてよ!!!」
いきなりその男は私を抱きしめてきた。

「やめねーよ♪」

「嫌だ!!いや!!!やめて!!!!」

「叫ぶなっ聞こえちゃうだろっ♪」
そう言って私の口を手でおさえた。

私はもがき、
ロッカーを蹴りつづけた。

「誰!???」
すると、その音を聞きつけた女の審判員の人がドアを開けた。

「ちっ」
その男は走って出て行った。

私は泣いたまま女の人にすがりついた。

そして、その女の人のおかげで、
その男のチームは出場停止になった。

しかし…これで終わったわけじゃなかった