「ねえ、守、お願いだから目を開けてっ…うっ」
あたしがそう言うと、守は話してくれた。
「泣くな、実。泣かないでくれ…俺は、きっともう…長くない。だから」
あたしはその言葉を遮った。
「うっ…そんなこと言わないで…」
守は最期のチカラを振り絞って話した。
「実は、俺の…分まで……幸せに……生きて、くれ…」
この瞬間守は…守は、息を引き取った。
この瞬間あたしは、決意した。
「きっと、オレが守の分まで生きるから…
今は静かに眠ってくれ。
オトコの約束だ。」
そして、あたしは…あたしを辞めた。
「これからは、オレとして生きていく!」
そう朝日に向かって叫んだのだった…