「な、何よ?」


「……………」



紀田は何も答えず
自分の回答用紙だけを
ぐいっとつきだしてくる




自然と回答用紙に視線を移して
赤い文字を確認する。



"100"




嘘だろ!?
いつも授業中寝てるくせに!!




顔をあげればそこには
私を馬鹿にしたように笑い
見下している紀田がいる………




ありえない
ありえない
ありえない!!!



なんで私がこんなやつに
負けなきゃいけないのか……




そんなことわからないけど





「次は絶対勝つ!!!」




「望むところだ……」




むかつく!!!


ーーーーーーーー



結局、今回の期末テストは
紀田に全敗してしまい





放課後………教室で一人
項垂れているーーーーー




紀田は気づいたら
居なくなってるし




鈴は「ピアノのレッスン!」
とか言って帰っちゃうし



梓くんは「部活なんだ……」とか言って行っちゃうし…………




てか、梓くんが弓道部なんて
なんか以外かも!!




「はぁ………虚しい。帰ろ」




私は立ち上がって
鞄を手に取り
教室を後にした。