一日の過程を終了し
直様、帰りの支度を済ませ
教室を出ようとしたが



その腕はいとも簡単に
掴まれてしまった。



「ゆあ!!」


「瑠威…!?」


「ちょっと来い!!」


そのまま腕を
強く引かれ歩き出す



というよりは引きずられている。



「痛い!痛いよ瑠威!離して!!」



私の言葉なんて
まるで聞こえてないみたいに
強く握りしめたまま離さない。



しかし、その手も
しばらくすると
簡単に離されたーーーーーー。



気がつけば学校から出て
少し離れた公園にいた。



「棗からなに聞いたか知らないけど、あんな露骨に避けられたら正直、辛い。俺なんかした?」



「べ、別に何もしてないよ!」



誤魔化そうとして否定するけど
やっぱり動揺が隠せなくて
つい声が吃る。



「じゃあ、なんで避けるの?」


「避けてないよ?」


「避けてんじゃん。今日一日中、紀田に話しかけてたじゃんか。俺を避けて、何なの?何がしたいの?」


悲しそうに言う瑠威の言葉に
ふつふつと怒りが沸く



「そんなの私だってわかんないよ!!!」