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始業式から早2ヶ月
やって参りました
体育祭シーズン
内倉 優亜 16歳
只今 燃えております。
「いい?みんな。優勝クラスには焼肉食べ放題が待ってるの。つまりこれは戦争!!」
体育祭実行委員を
自ら立候補した私。
実は体育会系なんです(笑)
「よっしゃあああ!頑張ろうぜみんな!!!」
「おーう!!」
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時は放課後
「おい」
「あ、紀田………じゃなくて裕也」
「帰んぞ。」
「ごめん、今日は体育祭実行委員の集まりがあるから!先帰ってて!ほら行くよ瑠威!」
「おう!」
私は紀田…………
じゃなくて裕也の返事も
聞かないうちに
瑠威と集合場所へ向かった。
体育祭についての
注意事項と種目などの
説明を受け
約30分くらいで
会議は終わった。
去年はじゃんけんで負けて
体育祭実行委員を
出来なかったのと
優勝してもご褒美が
なかったからたいして
やる気はなかった。
でも今年は違う!!
焼肉ってのもあるけど
私の体育に対する
思い入れは誰にも負ける
気がしない!!!
「とりあえず明日は種目決めだねー。」
二人で廊下を歩きながら
そんなことを呟く。
「だな………てかさ。」
「ん?」
誰もいない渡り廊下に
差し掛かったところで
瑠威が不意に足を止める。
ヒューっと風が吹いて
私と瑠威の髪が靡く
「俺のことどう思ってる?」
真剣な瞳に少し
動揺してしまう
「瑠威は私にとって大切な幼馴染みで、とても好きだよ。」
これは本当の気持ち。
でもそれは…………
私が勝手に思ってるだけで
瑠威は違ったのかもしれない
「瑠威は私が嫌い?」
消え入りそうな声で
私は小さく呟いた。

