要side
私たちが生まれる前から
仲の良かった
不知火家と紀田家
小さい頃はよく
私のお兄ちゃん昴と
私と裕也の三人で
よく遊んでたーーー
そんな幸せな日々に
突然訪れた両親の事故死
私は小学校に入ると同時に
引っ越したーーーーーー
幸い両親が莫大な
遺産を残してくれて
いたからいいものの
それがなかったら
私と兄は死んでいた
かもしれない…………
そして中学生になった私に
兄はこう言ったーーーーーー
「要………」
「んー、何?」
「大事な話がある」
「急にどうしたのー?そんな真面目な顔して」
私はクスクスと笑いながら
兄のもとへと駆け寄る
しかし表情を崩さず
兄は私を見つめる
「そ、そんなに大事な話?」
兄の真剣さに気圧されて
怯む私に
「母さんと父さんが死んだ理由………本当は事故なんかじゃないんだ」
「え?」
「あれは事故に見せかけた殺人事件だったんだ………」
「え、ちょっと待って!!一体どーゆーこと?」
兄の言ってる意味が
理解できなくて
頭の中はパニック状態。
そんな中
兄から語られた真実。
それは紀田家夫婦が
私たちの両親を
自殺に見せかけて
殺したという内容だった。

