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「何で裕也とゆあちゃんが一緒にいるの?」
目の前で顔を歪める要さん
私と紀田は要さんを
呼び出して
とある公園へと
来ていたーーーーー
「要………もう自分の気持ちに嘘をつき続けることは出来ない
好きなんだよ………ゆあが。」
その言葉で胸が
キュンと高鳴る。
「あんた…何いってんのかわかってるの?それは私を裏切ることになるのよ?」
「もう、お前に縛り付けられたままの人生は嫌なんだよ」
「何よ!犯罪者の癖に………!!私を見捨てるの!?」
パシンッ
叩いたのは私。
「何すんのよ!?」
要さんが頬を押さえながら
私を睨み付ける
「紀田が犯罪者?笑わせないで。紀田があんたに何をしたって言うの?」
「親を殺したわ!!私の両親を!!」
「それは紀田じゃなくて、紀田の両親。確かに紀田の両親は、許されない罪を犯してるし…恨む気持ちもわかる……でも、紀田は関係ないじゃん」
実際そうでしょ?
なんで両親が犯した罪で
何も関係ない紀田が
こんな苦しみを背負って
生きていかなきゃいけないの?
「何も知らないくせに、口出ししないで!!」
ドンッ
要さんに思いきり
突き飛ばされて
尻餅をつく………
「おい!要!」
いつも冷静な紀田が
驚くぐらい顔を歪ませて
要さんに掴みかかる………
「…………と…………けば、………………に………………のに。」
要さんが小さな声で
何かを言い出す
「あ?何て………」
「側に置いとけば、ずっと一緒に居られると思ったのに!!」
そう叫んで紀田を
突き飛ばしたかと思えば
即座に私の方へやって来て
腕を拘束する…………
「な、何すん………ーーーーーーーーー!?」
振りほどくより先に
首筋に当てられた冷たい何か。
キラリと光るソレは
紛れもない刃物ーーーーーー
嘘でしょ!?

