「もういいよ…………」
そう言って紀田を
押し退けようとした瞬間
「俺が守るから心配すんな」
驚きの言葉が漏れる。
「へ?」
「お前は俺のだろ?大人しく守られとけ」
悪魔スマイルを浮かべて
私の唇にキスを落とす
何それ……………
すっごい嬉しいんだけど。
とは言わない…………
なんか悔しいから。
「絶対、守ってよね……」
「あ?守って下さいだろ?」
「い、言えない!!」
「へー、じゃあこのまま先に進んじゃうけど、問題ないよな?」
悪魔スマイルを
いっこうに崩すことなく
私の制服の中に手を……………
ってストォオオオオオオップ!!
「わ、わかった!言うから!」
「じゃ、言えよ」
「うぐっ………どうか女子どもの攻撃から私を……………くっ………ま、守って下さい」
不本意ながら
この状況…………
こうする以外
他になかったーーー
なんという屈辱ーー
「よく出来ました」
なーんて甘く笑いながら
私にもう一度キスをする。
でも、従ってしまうのは
それほど私が紀田を
好きって証拠。
だからね…………紀田。
そろそろ要さんとの
関係に終止符を
打つべきなんじゃないかな?
「紀田………」
「わかってる。」
私の真剣な眼差しで
全てを察したのか
私を起こして
手を引いて歩き始める………
まさか………この二人の
決意があんな事態を
巻き起こすなんて
今の私には
想像さえつかなかったーーー

