となりの紀田くん




「だ、誰だ!ゆあにくっついてるの!離れろ!」





そんな声とともに
紀田を引き剥がそうとする
私の弟、柚





「久しぶりだな、シスコンバカ」






「ききききき紀田!?……え?ちょ、ゆあどういうこと?」






柚は驚きの拍子に
後ろへよろめくが
直ぐ様体勢を立て直して






うわあ……………
来たよこのめんどくさい
パターン





「じゃあね、紀田!また明日。ほら、柚入るよ!」





「え、ちょっ!えっ?」





私は紀田に手を振って
無理矢理、柚を家の中へ
引きずり込んだ。





「本当、あなたたち仲良いわね」





お母さんが笑いながら
玄関へとやってくる





「仲良いのレベル超えてるから!!」





「いいじゃない、柚は大切な弟でしょ?」





「そりゃそーだけど………」





ちょっとうちのmother
能天気過ぎないか?





「なら問題ないわ」





ん?何が?




そう聞く前に
お母さんはキッチンへと
去っていってしまったーーー





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夕食、入浴を
済ませた私は
自室にこもって
ファッションショーを
開催していた





「あーっ!もうっ!悩む!」





紀田はどんな服装が
好みなんだろう?




とか





いろいろな事を考えながら
結局決まらず




洋服選びに悪戦苦闘している




花柄ワンピは最初の
デートで着ていってるし
やっぱ違うやつがいいよね……