「ーーーーーーーっ！？」
びっくりして
叫ぼうとした瞬間
口を押さえられた。
今、私は誰かさんに
後ろから包まれてる状態……
「静かにしろ」
私の耳元で囁かれた言葉
私はその声に反応して
バッと空を見上げる
しかし、私の視界に映ったのは
空ではなく紀田のドアップ顔
き、紀田が何故ここに！？
そう言いたくても
口を押さえられてて
喋ることさえままならない。
「ちょっと、こっち来い…」
紀田は小声で呟くと
私を後ろから抱き締めたまま
物陰から顔だけを出す
それに私も続く………
え…………
あれって女将さん？
確かに死亡確定宣告を
されていたハズの女将さんが
目の前で誰かと話している。
私は隣の人物に
目を移して絶句したーーー
ゆ、悠斗！？
「女将さんは最初から死んでなんかない………」
え？え？
どういうこと？
意味が理解出来ずに
困惑する私………
一体何がどうなってるの！？
