「ちょ、声でかすぎ!鼓膜破れるわ!!」
顔を歪めて耳を塞ぎながらも
ちゃんとツッコミを入れる栞奈
「だ、だって!先生だよ!?普通驚くでしょ!!」
「シーっ、聞こえちゃう!」
「あ………ご、ごめん」
でも先生と生徒って
いろいろとまずいでしょ。
尼川先生は適当な人
だけど若いし、かっこいいし
さぞかしモテるん
だろうなーとは
思う…………
でもさすがに生徒と
先生は無理があるだろう。
むしろ付き合えるかどうかさえ
わからない状況だよこれ………
しかし、そんなことは
桐谷さんの本気の
眼差しを見てしまったら
言えるわけもなくて………
「応援してるよ」
とだけ言っておいた。
「あたし、内倉となら仲良くなれる気ーするわ!」
「ありがとう。ってか、ゆあでいいよ」
「うん!」
そして語ること数十分
平山さんと栞奈以外は
どうやらみんな
リア充らしくて………
「へぇ………平山さん、好きな人いるんだ?」
「うん………」
顔を真っ赤に染めながら
モジモジする平山さん
「誰!?」
栞奈が興奮気味に
平山さんに詰め寄る
「えっと、同じクラスの竹中くん……」
「竹中って………竹中 悠斗!?」
栞奈の言葉に
頷いて笑う
え………
嘘でしょ?
何でよりによって
悠斗なんだろう……
「ゆあ、どうしたの?」
黙りこくった私を心配してか
栞奈が顔を覗き込んでくる
「え、あ!ごめん!ちょっとボーッとしてた!てか、何で悠斗?」
そう、まずはそれだーーーーー

