「まあ、俺は内倉が選んだものなら、有り難く受け取るけどな……」




そう言って空いてる手で
私の肩を引き寄せる
羽麻くん





「ちょ、ちょっと!羽麻くん!」





私は離れようと力を入れるが
肩をガッチリ掴まれていて
なかなか離れられない





ふと紀田を見てみると





いつもなら絶対にしない
ムスッとした顔をしていて
私の手を引っ張る





な、なんか可愛い!!!
って何を考えているんだ私……
忘れなきゃいけないのに。






「てか、紀田…昔から甘いもの嫌いだよな……」





「あ?お前もだろ」





あれ?この二人
仲良くないんじゃ
なかったっけ…………





「う、うるせえよバカ!」





「バカはお前だろ、クラス順位最下位の羽麻くん………」





図星つかれて
顔を赤く染める羽麻くんに





意地悪そうに笑う紀田………
さっきのムスッとした
表情はどこへ行ったのやら…






ってゆーかこれって………






まさかのBL(ボーイズラブ)的な!?





「「なわけねぇだろっ!!!」





私の心の声に
二人がハモって
突っ込みを入れる




やばい!!!
私また口に出してた!?





「お前、心の声を心の中だけで留めとくことできねえのかよ……」





「ご、ごめん!」





いや、でも………
自分では留めてる
つもりなんだよ?





「ってか、そんな考えが浮かぶ時点でありえねえけどな。まじ、きしょい……。」





「だっ、だって!」





「ふふっ、裕也。今日も来ちゃった」





羽麻くんが紀田とは
仲良くないって言ってたから!






って言おうとした矢先





私たちの前に
再び要さんが現れたーーーーー