となりの紀田くん



「要さんの企みの真相を暴く」





「あー、そういうこと。でも、それって要さんから紀田くんの過去を聞くってこと?」




驚きすぎて何も言えない
鈴の代わりに梓くんが
冷静に聞いてくる




私は首を横に振り





「違う……過去は聞かない。ただ、要さんが一体何をしたいのかが知りたい………





もし、私と紀田が別れることが望みなら……私がいなくなれば、間違いなく紀田の隣を狙ってくるでしょ?」





「まぁ、確かに……」




「そう………でも、もしそうじゃないとしたら………」





「そっか……また何かをしかけてくるかもしれないってこと?」





私は梓くんの言葉に
大きく頷いた




「そのためには……紀田と離れる必要がある。だって、あいつ根は優しから…私といたら自分が傷ついてまで私を守ろうとする……」




梓くんと鈴は私の
言葉を静かに聞く





「だから……私一人で要さんを問い詰める。絶対、紀田に言わないでね………」





「私は言わない。ゆあが決めたことなら全力で協力する………でも、無理はしないでね?」





鈴が柔らかないつもの
微笑みで私の手を握る





「僕も協力するよ……打倒!要さん」





梓くんも笑うから
私もつられて笑う




そして今に至るわけだ……。