「梓……答えろ」
「す、好きだよ!」
「わかった。なら、自分で聞け」
「は!?」
紀田に言われて
黙っていたけど
さすがの私も
口を出さずには
いられない………
「サプライズ云々とかよりも、まずお前の気持ちをストレートにぶつけろよ……」
けれどそんな私は
無視して話を続ける紀田
「いや……だからプレゼントを渡す時に言おうかなと思って」
「女々しいなぁ………それでも男か?」
「なっ!?」
紀田の挑発的な発言に
梓くんの眉がつり上がる
「プレゼントよりも先にお前の気持ちをストレートに伝えた方が、十分サプライズになると思うけどな………誕生日に告られるんだぜ?嬉しくないわけないだろ……」
確かに紀田の言ってる事は
もっともだ………
たまには、まともなこと
言うじゃん………
「紀田くんの言う通りだね……僕、明日…鈴ちゃんに告白するよ……」
そう言って微笑むなり
梓くんは教室を
飛び出して行った。
「たまには……まともなこと言うじゃん。」
私はさっき思ったことを
そのままストレートに伝える
「いつも、まともなことしか言ってねえよ」
「いや、それは嘘だね」
私は呆れた眼差しで
紀田を見る。
「ってゆーかお前………」
「な、何!?」
いきなり私にジリジリと
歩み寄ってきて
私を壁に押し付ける
「さっき……俺以外の男に抱きついたろ?」
悪魔スマイルで私の
頬を片手でぶにゅっと掴む
「い、いやあれは………ほら成り行きだよ!成り行き!」
「それで俺が納得すると思ってんの?これだからバカ猿は困るんだよ………もちろんお仕置きね」
そうやって悪魔スマイルのまま
私に甘くて激しいキスをする……
「んぁ………っ」
「本当………お前エロすぎ。襲ってもいい?」
唇を離したかと思えば
とんでもないことを
いいだす紀田
こここここここいつ!!
頭どうかしてる!!
「いいわけあるかぁあああああああ!!!!!!」
優亜の怒鳴り声は
学校中に響き渡っていた。

