となりの紀田くん




それからというものこんなやり取りが2ヶ月に渡って続き、今に至るわけなんだが………






彼は「ちっ」と舌打ちをして
教室を出ていった。






「あー、ムカつくムカつくムカつくーーーーっ!!!」






「まあまあ、ゆあ。落ち着こ?ね?」





鈴が私の頭を撫でて
宥めてくれる





やっぱーーーー






「りん、大好きっ」





「私もゆあ大好き」




私には鈴さえいれば
もう何もいらない!!




とか言いつつ




まだ元カレを忘れられそうに
ありません……切実に。





ーーーーー




午前の授業が終わって
今はお昼休み




私は鈴と屋上なうです。




あれから一度も紀田は
教室に戻って来なかった。




「あー、なんか屋上で外の空気吸ったら叫びたくなってきた」



私がフェンスに足をかけながら
そう言うと「叫んだら?」と
鈴が笑って返す。





私は大きく息を吸い込んで




「紀田のバカヤロぉおおおおぉーーーーーっ!!!」





と大声で叫んだ




「うるせえな」




ん?今なにか聞こえた?



「鈴、今何かーーー」





フェンスから足を降ろして
後ろを振り返り固まる



鈴の後ろには、私を鋭い目付きで
睨みながら奴が立っているではないか……




「お前、誰様に向かって馬鹿とか言ってんの?」





ききききき紀田!!!



何故、そこにいる!?!?