それでも、先生が好きでした。






「…本当に教師かよ…」



先生の言葉にガクっとうなだれた拓哉に対し



「あ?

なんか言ったか??」



先生は不思議そうに首を傾げる。



そんな先生に拓哉は小さく舌打ちすると

沙来の耳元で何かを囁いてから



「みんな聞け―――!!!」



沙来の肩を抱いて、自らのほうへと引き寄せ



「俺らの邪魔すんなよ?」



いつもよりも低くて

ちょっとだけ色っぽい声でそう言うと





色白な沙来の頬に



キスをした。





その数秒後

グラウンドが悲鳴に包まれたのは

言うまでもない。





冷めない興奮の中

呆然と立ち尽くすしかできないあたし。



は…っ

はじめて見た…!!



もちろん、テレビとかではあるけどっ

な、生で…!!



他人のことなのに

ドキドキと高鳴る心臓。



あたし自身経験なんてないから

余計に…!!!