それでも、先生が好きでした。






それから先生はあたしを追い越して

先に応援席へと歩いて行く。


そんな先生の後ろ姿をほぅっと眺めていると



「えりか〜♪」



何処からともなく現れた沙来が

ニヤニヤ顔であたしの頬をつついた。



「な、何??

ってか今まで何処にいたの!?」



「ん〜?

高田が来たから離れてあげたんだよ??


ふたりっきりはいかがでしたか?」



そう

いたたまれなくなるようなことを言う。



「何話してたの?」



真っ赤になっていくあたしが面白いのか

さらに質問を繰り返す沙来に


あたしは瞳を泳がせるばかり。



「た、たいしたことじゃないから!」



それからやっと口をついた言葉はそれで



「またまた〜」



余計に沙来を意地悪にさせたよう。



「えりか、めっちゃ恋する乙女じゃん(笑)」



だから応援席につくころには

そんなことを言われてしまう始末だった。