「さてと!」
あたしが本気で苦しくなってきた頃
ようやく離してくれた沙来は
今度はあたしの肩をガシっと掴むと
「いじっちゃいましょうか♪」
ニヤりと笑う。
「ほんとに、やんなきゃだめ?」
そんな沙来に
ダメもとで聞いてみるけど
「うん、やんなきゃダメ」
案の定、即答で
「とりあえず着替えて♪」
はい、と衣装を差し出して来た。
…本当に、着るんだ…
着こなせるのかという不安と
”今日だけ”なんだという
ちょっとした期待と
二つ気持ちが、あたしの心をくすぐって
なんだか変な気分。
とりあえずあたしは
来ていた制服のボタンに手をかけた。
「えりか似合う―――!!!」
あれから、数分。
衣装を纏ったあたしを見た沙来が
あまりに大きな声を出すから
みんなに注目されてしまった。
「お世辞いらない…」
それが恥ずかしくて俯いたあたし。
だけど沙来は興奮気味に
「ホントに似合うって!!
えりかスタイルいいもんなぁ…」
なんて言いながら
あたしの姿をじっくりとみてきた。


