「ああ、訊きたいことがあったんだよ」
「それって朝一番で呼び出して、告白よりも大事な話しなんだろうな?」
きっぱりと告白しないと言い切ったことを根に持っているようで、挑発的な態度をとるとうか。
「なんかさ、夏希の顔腫れてない?所々青くなってるし、喧嘩でもしたのか?」
 こいつ、今頃気づいたのかよ。本当に俺の事好きなのか疑いたくなる発言だぜ。
「そうだよ、しかも相手はお前の知り合いだよ」
 聞いてとうかは考えこむ。
「うーんうちの知り合いかあ、誰、どんな奴?」
「今時珍しいリーゼント頭の男だ、背は小さいくせにやたら力が強い奴だよ」
「ああ、竜也か、なんで竜也と喧嘩になったの?あいつ、そんなにやたら滅多に人に絡む奴じゃないんだけどな」
俺は息を一つはいて、
「お前に手を出すなって言われたんだよ。幼馴染なんだろ?お前の事を好きなんじゃないのか?それだったら俺はお前から離れようと思う。」
 そういうととうかは激怒した。
「はああ?なんでそうなるんだよ。竜也がうちのことどう思っていようがうちらにはなんも関係ないだろうが。他の奴にすかれたら離れるってどういう理屈だよ、説明してくれよ」