俺が言葉に詰まっていると、真白の後ろから声が聞こえてきた。
「臭いわよ」にんまりした表情を浮かべて真白に制汗剤スプレーをふりかけるとうか。
「きゃぁ」と、悲鳴をあげる真白は後ろを振り返り、スプレーをかけた正体を確認して、「やめてよ」と小さく囁くような声を上げた。
「なんで、うちに話すときはそんなに声が小さいんだよ」不満そうに言うとうか。
「真白は重度の人見知りなんだよ、悪気はないんだ。」
「ふうん、そうなの。ま、いっか」と言いながらいたずらな笑みを浮かべてまた真白に制汗剤をふりかける。