階段下で父親が心配そうな顔でこちら見上げていた。あれだけ大声を張り上げたのだから一階にいた両親にも聞こえて当たり前か。この症状を俺は父親に話した事はないが、薄々感ずいているのかもしれない。こうして時折、夜中にシャワーを浴びている俺を不思議に思っても仕方がない。
「夏希、大丈夫かい、真白ちゃんとは仲良く出来そうか?」
「大丈夫だよ、父さん。別に喧嘩をしたわけじゃないからさ」
「そうかい、色々大変かもしれないけれど、時間が解決してくれるものだからね」
「そうだね、父さん。」