放課後、待たせていた彼女の詩織の下にいそいそと足を運ぶ俺が目にしたのは、親友の正樹と詩織が唇を重ねる瞬間だった。二人は周囲を気にするようにこそこそと公園のベンチに座りそっと唇を重ねていた。

 無理やりなのかと思いたい。でもそういうふうには見えない。むしろ慣れているようにさえ見えた。いつからなのだろうか?そんな言葉が俺の脳裏に聞こえる。それから許せねえといった感情が脳天をつきぬける。ぶっ殺してやる。