帰宅道中にとうかは真白のテスト結果をみして貰い言葉を失っていた。とうかからしたら、自分の高得点で真白に大方、マウントをとるつもりでいたのだろう。その目論見が大きく外れたといったところなんだろう。一見するとただのゲーマーでオタクの真白が高得点を勉強で叩きだすなど普通は考えられない。俺も真白がここまで成績がいいなんて予想はしていなかったし、ただ、真白が毎日少しずつ勉強をしているのは知っていた。これもゲームをやるための条件として和美さんがだした課題なんだけれど。一台数万円もするデバイスを何の条件もなく買い与えるほど和美さんは甘くはないということか。
それを守れる真白もまた凄いと感心させられる。俺ならそんな約束をしたとしても守れる自信はない。まあ、俺の父親がそんなことを言うはずもないのだけれど。

 それにしても、とうかよりも成績の悪さを俺はよしとしていいものだろうかとふと考えるも、やっぱり毎日勉強をする気にはなれない。勉強はテスト前にやればいいと思っている。将来的にいい大学とかを狙うならそういうわけにもいかないのだろうけれど、今は目標もないしな。