放課後の部活は、再テストまで休むことにした。
「もうそろそろ部活終わるころだよね。はー今日も誰もけがしてないといいけど」
「うわー。独り言すっご!」
そうなんです。あたしはさっきから手より口が動いてます。
しかも独り言ってゆーね。
「…って!伸先輩!!」
伸先輩とは体育祭以来会ってない。
あたしの足は完治して、もうだいじょうぶ。
ダメなのが、伸先輩に向ける視線。
なんだか、意識しちゃって避けていたのかもしれない。
終わってから、何もなかったかって?
ただ、足に包帯巻いてくれて、それで…。
『よくがんばったな…』
それだけだったんだけど、耳元で言うからっ…!
「柚菜ちゃん勉強してるんだって?」
ひょこっと梓先輩が教室に入ってきた。
なんとなくほっとした。

