ホラー、は、怖くて無理。



ただの効果音だけにでもびびっちゃうんだから。

眠れなくなるんだから。




「ふぅん、ま、見よーぜ」




伸はDVDをプレイヤーに入れて、リモコンを持って、テレビの前に座った。


あたしはなんとなく離れてひざを立てて座った。



まだテレビの画面は他の映画の宣伝中。


あたしはそれをぼーと眺めていた。



少し前のほうに座っている伸がクスリと笑って、あたしを振り返る。



そして、手招きをした。


あたしはわざわざ立ち上がり、伸に近づいた。