「なに笑ってんだよ」 となりで伸があたしの頭にひじを置いた。 「べつにー。それよりも、重いですっ」 あたしは両手で伸のひじをどけた。 ゲームセンターの外に出て、ねこを見つける。 あたしはねこを追いかける。 伸はあたしの後ろをゆっくりと歩いてくる。 ひとのいない路地まで、ねこを追いかけたところで。 「柚菜」 「ん?」 キス。 いきなりのキス。 求めずにはいられない。