『ばか…』 『伸は片付けて。俺が柚菜ちゃんをどうにかするから』 俺よりも先に伸が動きだそうとした。 でも。 俺は伸の言葉を遮って、柚菜ちゃんに自分のジャージをかけてやる。 理性とか、男だけのものとか。 やばいって、わかってた。 伸の瞳にだって、気づいてた。 ごめん、むり。 俺は柚菜ちゃんの、細い体を抱きかかえた。 『ん……おかぁさんもぉ朝~?』 いつのまにやら、もう朝。 俺は、眠ることができなかった。